「開発会社の見積もりが高すぎる」と感じたときの5つの選択肢
社内ツールやWebサイトの開発で200万円の見積もりが来た。そこまでの規模じゃない——そう感じたとき、大手以外にどんな選択肢があるのかを整理する。
開発会社に見積もりを出した。200万円。
ちょっとした社内ツールを作りたかっただけなのに、要件定義、設計、開発、テスト、運用保守——工程ごとに人月が積み上がり、想定の3倍になった。
この経験をしたことがある人は多い。
見積もりが高い理由は明確で、開発会社のコスト構造がそうなっているからだ。営業が案件を取り、PMがディレクションし、エンジニアが開発する。最低3人が関わる時点で、月150万円は固定で出ていく。小さな案件でも、この構造は変わらない。
問題は「高いか安いか」ではなく、自分の案件の規模に合った選択肢を知っているかどうかだ。
見積もりが高くなる構造的な理由
開発会社の人月単価は、会社の規模で決まる。
| 会社規模 | 人月単価の目安 |
|---|---|
| 大手(1,000人以上) | 100〜150万円 |
| 中堅(100〜500人) | 70〜120万円 |
| 小規模(〜50人) | 50〜80万円 |
| フリーランス | 40〜80万円 |
大手の人月単価が高いのは、技術力が高いからとは限らない。オフィス賃料、間接部門の人件費、営業コスト、下請けへの発注マージン——これらが単価に乗る。
つまり、同じ品質の成果物でも、会社の規模が大きいほど見積もりは高くなる。小さな案件を大きな会社に頼むと、構造的にオーバースペックになる。
5つの選択肢を比較する
「開発会社に頼む」以外の選択肢を整理する。それぞれメリットとリスクがある。
1. 大手〜中堅の開発会社
費用: 200万円〜(小規模案件でも)
向いているケース:
- 基幹システムや大規模な開発
- 長期運用・保守が必要
- 社内の稟議で「大手に頼んだ」という安心感が要る
注意点: 見積もりに2〜4週間かかる。開発開始まで1〜2ヶ月。間に営業とPMが入るため、伝言ゲームが起きやすい。小さな修正でも工数が発生する。
2. フリーランスエンジニア
費用: 20万〜100万円
向いているケース:
- 技術要件が明確で、仕様書が書ける
- 短期間・限定スコープの開発
注意点: 品質のばらつきが大きい。スキルの見極めが発注側に求められる。途中で連絡が取れなくなるリスク。納品後の保守対応が不安定。体調不良や他案件との兼ね合いで、スケジュールが読みにくい。
3. クラウドソーシング(ココナラ、ランサーズ等)
費用: 5,000円〜30万円
向いているケース:
- バグ修正、デザイン調整など、スコープが非常に小さいタスク
- 試しに動くものを見たい
注意点: 構造的な問題は解決しない。バグを直しても、別のバグが出る。「安く済ませたつもりが、3回頼んで結局高くついた」というパターンが多い。コードの品質を保証する仕組みがない。
4. 自分で作る(ノーコード / AIツール)
費用: 0円〜数万円(ツール利用料)
向いているケース:
- プロトタイプの検証
- 社内でしか使わない簡易ツール
- 外部に公開しない前提のもの
注意点: 途中までは作れる。ただし、認証、セキュリティ、他システムとの連携、本番運用に耐えるインフラ——ここで壁にぶつかる。「動く」と「使える」は違う。AIで生成したコードの40〜60%にはセキュリティ上の問題があるという調査もある。
5. 小規模な開発会社・個人法人
費用: 10万〜100万円
向いているケース:
- 社内ツール、Webサイト、小規模なシステム
- 仕様書がなく「こういうの作りたい」から始めたい
- 技術選定から相談したい
注意点: キャパシティに限りがある。大規模案件は受けられない。会社によって得意領域が異なるため、相性の確認が必要。
選び方の基準
案件の規模と、自分が何を求めているかで選ぶ。
| やりたいこと | 予算目安 | おすすめの選択肢 |
|---|---|---|
| 基幹システムの刷新 | 500万円〜 | 大手〜中堅の開発会社 |
| 業務用Webアプリ | 100〜300万円 | 中堅開発会社 or 小規模法人 |
| 社内ツール・管理画面 | 30〜100万円 | 小規模法人 or フリーランス |
| Webサイト制作・改修 | 10〜50万円 | 小規模法人 or フリーランス |
| バグ修正・微調整 | 〜10万円 | フリーランス |
| プロトタイプ検証 | 0〜10万円 | 自分で作る → 必要に応じて外注 |
重要なのは、大きな会社に小さな案件を頼まないこと。構造的にコストが合わない。逆に、小さな会社に大きな案件を頼むのもリスクが高い。規模を合わせる。
「間」に落ちている案件が一番困る
実は一番困るのは、50〜150万円の中間帯だ。
大手に頼むには小さすぎる。ココナラに出すには複雑すぎる。フリーランスを探すのは手間がかかるし、目利きが必要。自分で作るには技術的な壁がある。
この中間帯の案件——社内の業務ツール、ちょっとしたWebアプリ、既存サイトの改修、AIの組み込み——は、規模に合った相手を見つけられれば、適正な費用で実現できる。
見つけられないと、3つのどれかに陥る:
- 大手に頼んで、200万円以上払う
- 妥協して、品質の低い成果物を受け取る
- 何もしないまま、時間だけが過ぎる
規模に合った相手を探すときのチェックリスト
見積もりを比較する前に、以下を確認する。
- 代表やエンジニアと直接話せるか。 間に営業やPMが入ると、コストも伝達ロスも増える。
- 似た規模の実績があるか。 大規模案件の実績が多い会社に小規模を頼むと、過剰な設計になりがち。
- 仕様書がなくても相談できるか。 「こういうの作りたい」から始められる相手が理想。
- 技術選定から一緒に考えてくれるか。 何で作るかの判断は、コストに直結する。
- 納品後の対応が明確か。 作って終わりではなく、修正や運用の体制があるか。
「見積もりが高い」は、その開発会社が悪いわけではない。自分の案件の規模に対して、相手の構造が合っていないだけだ。
規模に合った相手を見つけること。それが、開発コストを適正にする一番確実な方法になる。
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