開発会社の選び方——失敗しないための7つのチェックリスト
システム開発やWeb制作を依頼する開発会社の選び方を、具体的なチェックリスト付きで解説する。
開発会社を探している。でも、どう選べばいいかわからない。
「システム開発 会社」で検索すると、数百社が出てくる。マッチングサイトに登録すると、5社から連絡が来る。どこも似たようなことを言う。「お客様のニーズに合わせた開発を」「豊富な実績で」「ワンストップで」。
見積もりを比較しても、30万円と300万円の差がある。何が違うのかわからない。
このチェックリストで、自社に合った開発会社を見つける精度が上がる。
選ぶ前に:自社で決めておく3つ
開発会社を探す前に、以下を整理する。これがないと、的外れな提案が来る。
1. 何を作りたいか(目的) 「Webサイトを作りたい」ではなく「月10件の問い合わせが来るサイト」。「業務システムがほしい」ではなく「受注管理を自動化して月10時間削減したい」。
2. 予算の上限 正確でなくていい。「50万円以内」「100万円くらい」で十分。伝えないと大きな見積もりが来やすい。
3. いつまでに必要か 期限で選択肢が変わる。1ヶ月以内なら小規模会社。3ヶ月以上なら中堅も候補に入る。
7つのチェックリスト
1. 実際に作る人と話せるか
最重要。
大手の場合、営業→PM→ディレクター→エンジニアと4段階。自分の要望がエンジニアに届くころには、伝言ゲームで変わっている。
小規模な会社なら、代表やエンジニアと直接話せる。要望がダイレクトに伝わる。修正も速い。
確認方法: 初回の打ち合わせで「実際に開発する方は同席されますか?」と聞く。
2. 似た規模の実績があるか
大企業の実績が多い会社に中小企業のサイトを頼むと、オーバースペックになる。逆もまた然り。
自社と同じくらいの規模・予算帯の案件をやったことがあるかが重要だ。
確認方法: 「50万円前後の案件の実績はありますか?」と直接聞く。実績を見せられない(NDAで出せない)としても、件数や傾向は教えてもらえるはずだ。
3. 見積もりの内訳が明確か
「一式200万円」は危険信号。
内訳が見えないと、何にいくらかかっているかわからない。後から「ここは含まれていません」と追加費用が発生するリスクがある。
確認方法: 見積書に以下の内訳があるか確認する。
- 要件定義・設計
- デザイン
- 開発(フロントエンド・バックエンド)
- テスト
- 環境構築・デプロイ
- 保守・運用(月額)
→ 関連記事:「開発会社の見積もりが高すぎる」と感じたときの5つの選択肢
4. 技術選定の理由を説明してくれるか
「WordPressで作ります」——なぜ?
技術選定はコストと保守性に直結する。なぜその技術を選ぶのか、他の選択肢と比べてどうなのか、説明してくれる会社は信頼できる。
確認方法: 「なぜこの技術を選んだのか」と聞く。明確な理由がなく「いつもこれを使っているから」だけなら、自社に最適な選択をしてくれるかは疑問だ。
5. 仕様変更のルールが決まっているか
開発が始まってから「やっぱりここを変えたい」は必ず起きる。
そのときのルールが最初から決まっていないと、追加費用で揉める。
確認方法: 以下を契約前に確認する。
- 仕様変更の手続き(誰に、どう伝えるか)
- 追加費用の計算方法(時間単価か、機能単位か)
- 修正回数の上限(デザインの修正は2回まで、など)
6. 納品後のサポート体制があるか
作って終わりの会社は多い。
公開後にバグが見つかった。テキストを変更したい。機能を追加したい。そのとき誰に頼むかが決まっていないと困る。
確認方法:
- 納品後の保守契約はあるか
- バグ修正の無償期間はあるか(瑕疵担保期間)
- 軽微な修正の費用感はどの程度か
- 担当者が退職した場合、引き継ぎはどうなるか
7. ソースコードと権利は自社のものになるか
意外と見落とされるが重要。
ソースコードの著作権が制作会社に残る契約だと、将来その会社と付き合いを終えたいときに、サイトやシステムを持ち出せない。
確認方法: 契約書で「著作権の帰属」の条項を確認する。「納品物の著作権は発注者に移転する」と明記されているか。
チェックリストまとめ
| # | チェック項目 | 確認タイミング |
|---|---|---|
| 1 | 実際に作る人と話せるか | 初回打ち合わせ |
| 2 | 似た規模の実績があるか | 初回打ち合わせ |
| 3 | 見積もりの内訳が明確か | 見積もり受領時 |
| 4 | 技術選定の理由を説明してくれるか | 提案時 |
| 5 | 仕様変更のルールが決まっているか | 契約前 |
| 6 | 納品後のサポート体制があるか | 契約前 |
| 7 | ソースコードの権利は自社に帰属するか | 契約前 |
7つのうち5つ以上がOKなら、その会社は候補に残していい。3つ以下なら、別の会社を探すことを検討する。
見積もりを比較するときの注意点
- 最低2〜3社から取る。 1社だけだと相場感がわからない
- 同じ条件で依頼する。 要件書を用意して、全社に同じ内容を伝える
- 最安値を選ばない。 安すぎる見積もりは、何かが抜けている可能性がある
- 人月単価を確認する。 総額だけでなく、1人あたりの月額単価を聞くと比較しやすい
→ 関連記事:フリーランスと開発会社、どっちに頼むべきか
依頼先の規模と案件の相性
| 自社の予算 | 向いている依頼先 |
|---|---|
| 〜30万円 | フリーランス or ノーコード自作 |
| 30〜100万円 | フリーランス or 小規模開発会社 |
| 100〜300万円 | 小規模〜中堅開発会社 |
| 300万円〜 | 中堅〜大手開発会社 |
50〜150万円の中間帯は、代表が自分で手を動かす小規模な開発会社がちょうどフィットする。大手に頼むには小さすぎ、フリーランスに任せるにはリスクが気になる——そういう案件に向いている。
開発会社選びで最も大事なのは、自社の案件サイズに合った相手を見つけることだ。7つのチェックリストを使って、規模の合う会社を2〜3社に絞り、比較する。それが失敗しない発注の基本になる。
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