ドメインとサーバーは自社名義で!中小企業が知っておくべきウェブ資産の守り方

ドメインとサーバーを制作会社名義にしていると、廃業時にサイトを失うリスクがある。自社名義で管理するための具体的な手順と、管理情報の保管方法を解説する。


制作会社が廃業してサイトが消えた——そんな相談が来るたびに思うことがある。ドメインとサーバーが自社名義だったら、こんなことにはならなかった。

この記事は「予防」の話だ。今は困っていない人にこそ読んでほしい。

ドメインとは何か——「住所」のたとえ

ドメインは、インターネット上の住所だ。example.co.jp のような文字列がそれ。

リアルの世界で考えると、会社の住所(登記上の本店所在地)を他人名義にする経営者はいない。当然だ。でもウェブの世界では、多くの中小企業がそれをやっている。制作会社にドメインの契約を任せた結果、ドメインの「持ち主」が制作会社になっている。

ドメインを失うとどうなるか。

これは「サイトが壊れた」レベルの話ではない。ビジネスインフラが消える。

サーバーとは何か——「土地」のたとえ

ドメインが「住所」なら、サーバーは「土地」だ。サイトのデータ(HTML、画像、データベースなど)が置いてある場所。

土地が他人名義だと、ある日突然「出ていけ」と言われたら何もできない。サーバーも同じ。制作会社名義のサーバーが解約されたら、中のデータごと消える。

ドメインとサーバーの両方が自社名義なら、制作会社がいなくなっても何も困らない。住所も土地も自分のもの。家(サイト)を建て直すのは別の業者に頼めばいい。

自社名義にする具体的な手順

ドメインを自社名義にする

新規取得の場合:

  1. お名前.comムームードメインXserverドメインのいずれかにアクセス
  2. 自社の情報(会社名、住所、メールアドレス、電話番号)で会員登録
  3. 希望のドメインを検索して購入
  4. 支払い方法を自社のクレジットカードまたは口座振替に設定
  5. 自動更新をONにする

費用は年間1,000〜3,000円程度。.co.jpでも年間4,000〜6,000円。

制作会社に依頼するときのポイント: 「ドメインは自社名義で取得したいので、手順を教えてほしい」と伝える。まともな制作会社なら、むしろ歓迎する。自社で管理してくれたほうが制作会社としても楽だからだ。

「うちで管理したほうが安心ですよ」と言って名義を渡したがらない制作会社は、正直言って警戒したほうがいい。顧客の囲い込みが目的の可能性がある。

サーバーを自社名義にする

新規契約の場合:

  1. レンタルサーバー会社を選ぶ(エックスサーバー、さくらインターネット、ConoHa WINGなど)
  2. 自社の情報で契約
  3. 支払い方法を自社のクレジットカードに設定

費用は月額1,000〜3,000円程度。年払いにすると少し安くなる。

サーバー選びの目安:

サーバー月額(税込)特徴
エックスサーバー1,100円〜国内シェアNo.1。情報が多い
さくらインターネット550円〜老舗。安い
ConoHa WING1,452円〜後発。速い

どれを選んでも中小企業のサイトには十分すぎるスペック。迷ったらエックスサーバーが無難。使っている人が多いので、困ったときに情報が見つかりやすい。

既に制作会社名義になっている場合

制作会社に「ドメインとサーバーの名義を自社に変更したい」と依頼する。

制作会社が協力的なら、1〜2週間で完了する。費用がかかるとしても1〜3万円程度。保険だと思えば安い。

関連記事:ドメイン移管とサーバー移転の違いとは?

管理情報の保管方法

自社名義にしたら、ログイン情報を安全に保管する。紙に書いて金庫に入れてもいいが、もう少し実用的な方法を紹介する。

最低限、控えておく情報:

保管場所の選択肢:

やってはいけないのは「制作会社だけが知っている」状態にすること。制作会社に管理を代行してもらうのは構わないが、情報自体は必ず自社でも持っておく。

チェックリスト

今すぐ確認してほしい。

全部チェックが入れば、制作会社が明日消えても何も困らない。1つでも空欄があるなら、今のうちに対処しておくこと。

関連記事:ホームページ制作会社が廃業したときの対処法


この記事を書いているFloat Engineeringは、中小企業向けのWeb制作・サイト引き継ぎを手がけています。 ドメインやサーバーの名義確認、自社名義への切り替え作業もお手伝いできます。「今の状態が安全かどうか診てほしい」——そんな相談でも構いません。

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