ドメイン移管とサーバー移転の違いとは?手順と注意点をわかりやすく解説

ドメイン移管とサーバー移転は別の作業。AuthCodeの取得方法、DNS切り替えの手順、ダウンタイム対策まで、中小企業の経営者向けにわかりやすく解説する。


「ドメイン移管とサーバー移転って、同じことですか?」

違う。全く別の作業だ。でも、混同している人がとても多い。制作会社から「移管が必要です」と言われて、何が起きるのかわからないまま進めている中小企業も多い。

この記事では、ドメイン移管とサーバー移転の違いを、できるだけ平たく説明する。

ドメイン移管とは

ドメイン移管は「ドメインの管理会社を変えること」。

たとえば、ドメインをお名前.comで管理していたが、エックスサーバーのドメインサービスに変えたい。これがドメイン移管だ。

ドメイン移管には、2つの意味が含まれることがある。

  1. レジストラ間移管(トランスファー) → 管理会社を変える。お名前.comからXserverドメインへ、など
  2. 名義変更(登録者変更) → ドメインの持ち主を変える。制作会社名義から自社名義へ、など

この2つは別々に行うこともできるし、同時にやることもある。制作会社が廃業した場合は、両方必要になることが多い。

ドメイン移管(レジストラ間移管)の手順

  1. 現在のレジストラでAuthCode(認証コード)を取得する → 管理画面から発行できる。制作会社名義の場合は制作会社に依頼する
  2. 移管先のレジストラで移管申請をする → AuthCodeを入力し、移管手数料を支払う
  3. 現在のレジストラから確認メールが届く → 「移管を承認しますか?」という内容。承認する
  4. 移管完了を待つ → 通常5〜7日

費用: 移管手数料として1年分の更新料がかかることが多い。.comなら1,500〜2,000円程度。

AuthCode(認証コード)とは

ドメインの「引っ越しパスワード」だと思えばいい。これがないと移管ができない。

AuthCodeは、現在のレジストラの管理画面で確認・発行できる。お名前.comなら「ドメイン詳細」→「Auth Info」の欄にある。

制作会社名義のドメインで、管理画面にアクセスできない場合は、制作会社にAuthCodeの発行を依頼する必要がある。制作会社と連絡が取れない場合は、レジストラに直接相談する。

関連記事:ホームページ制作会社と連絡が取れない!今すぐできる5つの対処法

サーバー移転とは

サーバー移転は「サイトのデータを別のサーバーに引っ越すこと」。

たとえば、さくらインターネットのサーバーに置いてあるサイトを、エックスサーバーに移す。これがサーバー移転だ。

ドメイン移管が「住所の管理会社を変える」なら、サーバー移転は「建物ごと別の土地に引っ越す」イメージ。

サーバー移転の手順

  1. 新しいサーバーを契約する
  2. 旧サーバーからデータをダウンロードする → FTPソフト(FileZillaなど)を使って全ファイルをダウンロード
  3. 新しいサーバーにデータをアップロードする
  4. WordPressの場合、データベースも移行する → 旧サーバーのphpMyAdminからエクスポート → 新サーバーにインポート
  5. 新しいサーバーで動作確認する → hostsファイルを書き換えて、本番のDNSを変える前に確認
  6. DNSを切り替える → ドメインの向き先を新サーバーのIPアドレスに変更

費用: 自分でやればサーバー代のみ(月1,000〜3,000円)。制作会社に依頼する場合、3〜15万円が相場。

ドメイン移管とサーバー移転の違いまとめ

ドメイン移管サーバー移転
何をするかドメインの管理会社を変えるサイトのデータを別サーバーに移す
たとえると住所の管理窓口を変える建物ごと引っ越す
必要なものAuthCodeFTP情報、データベース
所要時間5〜7日1日〜2週間
費用1,500〜2,000円程度3〜15万円(依頼の場合)
サイトへの影響通常なしDNS切り替え時に一時的な影響あり

DNS切り替えとダウンタイム対策

サーバー移転で最も注意すべきなのが、DNS(ドメインの向き先)を切り替えるタイミングだ。

DNSの変更は、インターネット全体に反映されるまで時間がかかる。これを「DNS浸透」と呼ぶ(正確には「TTLの期限切れによるキャッシュの更新」だが、ここでは省略する)。反映されるまでの間、人によって旧サーバーのサイトが見えたり、新サーバーのサイトが見えたりする。

ダウンタイムを最小限にするコツ:

  1. TTLを事前に短くする → DNS切り替えの24〜48時間前に、TTL(キャッシュの有効期限)を300秒(5分)に短縮する。これで切り替え後の浸透が速くなる
  2. 旧サーバーをすぐに解約しない → DNS切り替え後も、旧サーバーは1〜2週間残しておく。浸透が完了するまで、旧サーバーにアクセスが来る可能性がある
  3. 切り替えはアクセスが少ない時間帯に → 深夜や早朝。B2Bサイトなら週末でもいい
  4. メールの移行も忘れずに → MXレコード(メールの向き先)も変更する必要がある場合は、メールが届かなくなる時間帯が発生する

完璧にゼロダウンタイムで移行するのは難しい。ただし、上記の対策をすれば、影響を数分〜数時間に抑えられる。

よくある失敗

AuthCodeを取得する前にレジストラが変わった

ドメインの有効期限が切れると、レジストラによっては「復旧猶予期間」中にドメインが別のレジストラに移されることがある。こうなるとAuthCodeの取得が面倒になる。期限が近いドメインは早めに対処すること。

旧サーバーを先に解約してしまった

新サーバーでの動作確認が終わる前に旧サーバーを解約して、データが消えた。DNSを切り替えても旧サーバーにまだアクセスが来ている間に解約して、一部の人にサイトが見えなくなった。旧サーバーの解約は、移行完了の2週間後まで待つのが安全だ。

WordPressのデータベースを移行し忘れた

ファイルだけ移してデータベースを移行しなかった結果、サイトが真っ白になった。WordPressはファイル(テーマ、プラグイン、画像)とデータベース(記事、設定)の両方が必要だ。

関連記事:ホームページ制作会社が廃業したときの対処法


この記事を書いているFloat Engineeringは、中小企業向けのドメイン移管・サーバー移転を手がけています。 「移管と移転の違いがわからない」レベルからでも大丈夫です。状況を聞いて、何が必要かを整理するところから始めます。

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