サーバー情報がわからないときの調べ方——ドメイン・サーバー・CMS情報の確認手順
ドメインやサーバーの情報がわからない。制作会社に任せきりで何も把握していない。WHOIS検索、aguse.jp、DNS lookupなどを使って自分で調べる具体的な手順を解説する。
「うちのサイト、どこのサーバーで動いてるんですか?」
制作会社に全部任せていた中小企業の経営者から、この質問をよく受ける。契約書にも書いていない、制作会社に聞こうにも連絡がつかない。そんなとき、外側から調べる方法がある。
専門知識は不要。ブラウザがあれば全部できる。
ステップ1:ドメインの管理情報を調べる(WHOIS検索)
ドメイン(example.co.jpなど)は、登録情報が公開されている。これを調べるのがWHOIS検索だ。
手順:
- WHOIS検索にアクセス
- 自社のドメイン名を入力して検索
- 表示された結果から以下を確認
| 項目 | 英語表記 | 意味 |
|---|---|---|
| 登録者 | Registrant | ドメインの持ち主 |
| 管理会社 | Registrar | お名前.com、ムームードメイン等 |
| 有効期限 | Expiration Date | この日を過ぎるとドメイン失効 |
| ネームサーバー | Name Server | どのサーバーにドメインが向いているか |
.jpドメインの場合は、JPRS WHOISで検索したほうが詳しい情報が出る。.co.jpや.jpドメインならこちらを使うこと。
「代理公開」と表示される場合がある。お名前.comなどのサービスで、登録者の個人情報を隠す設定だ。この場合、実際の契約者は直接レジストラに問い合わせないとわからない。
ステップ2:サーバー情報を特定する(aguse.jp)
次に、サイトがどこのサーバーで動いているかを調べる。
手順:
- aguse.jpにアクセス
- 自社のURLを入力して調査
- 結果画面の「正引きIPアドレス」「サーバー証明書」あたりを確認
ここで表示されるIPアドレスから、サーバー会社を特定できる。aguse.jpの調査結果ページに「運営組織」としてサーバー会社名が表示されることもある。
よくある結果とその意味:
- XSERVER Inc. → エックスサーバー
- SAKURA Internet Inc. → さくらインターネット
- GMO Pepabo → ロリポップ
- Amazon Technologies → AWS(Amazon Web Services)
- Google LLC → Google Cloud
- Cloudflare → CloudflareのCDNを通している(実際のサーバーは別にある)
Cloudflareが表示された場合、実際のサーバーはCloudflareの裏側にある。この場合、DNSの設定を見ないと本当のサーバーはわからない。
ステップ3:DNS情報を確認する
もう少し詳しく調べたいなら、DNS lookupを使う。
手順:
- nslookup.ioにアクセス
- ドメイン名を入力して検索
- 各レコードを確認
見るべきは以下のレコード。
- Aレコード → サーバーのIPアドレス。このIPがどの会社のものか調べれば、サーバー会社がわかる
- MXレコード → メールサーバーの情報。Google Workspace(gmail)を使っているか、レンタルサーバーのメール機能を使っているか
- NSレコード → ネームサーバー。ドメインのDNSをどこで管理しているか
正直、ここまで自分で調べなくても大丈夫。次に依頼する制作会社にWHOIS検索とaguse.jpの結果を見せれば、あとは向こうが判断してくれる。
ステップ4:CMSの種類を確認する(WordPress等)
サイトがWordPressで作られているかどうかは、簡単に確認できる。
方法1:URLで確認
ブラウザで https://自社ドメイン/wp-admin/ にアクセスしてみる。WordPressのログイン画面が表示されたら、WordPress製のサイトだ。
方法2:ソースコードで確認
サイトを開いて右クリック →「ページのソースを表示」→ wp-content や wp-includes という文字列を検索する。見つかったらWordPress。
方法3:ツールで確認 WappalyzerというChromeの拡張機能を入れると、サイトにアクセスするだけでCMS、サーバー、フレームワークなどを自動検出してくれる。無料で使える。
WordPressサイトの場合、引き継ぎにはファイルだけでなくデータベースも必要になる。FTP情報とデータベース情報(wp-config.phpに書かれている)の両方が必要だ。
→ 関連記事:WordPress制作会社が廃業した場合のサイト救出と移行方法
ステップ5:wp-config.phpの場所と読み方(WordPressの場合)
FTPやサーバーの管理画面(ファイルマネージャー)にアクセスできる場合、WordPressのルートディレクトリにある wp-config.php を確認する。
このファイルに書かれている情報:
DB_NAME → データベース名
DB_USER → データベースのユーザー名
DB_PASSWORD → データベースのパスワード
DB_HOST → データベースサーバーのホスト名
この4つがあれば、データベースへのアクセスが可能になる。phpMyAdminなどでデータベースを丸ごとエクスポートして、バックアップを取れる。
wp-config.phpにアクセスできない場合は、サーバーの管理画面(エックスサーバーならサーバーパネル)からデータベース情報を確認する方法もある。ただし、サーバーの管理画面にログインできることが前提だ。
調べた結果の整理テンプレート
以下の情報をテキストファイルでもExcelでもいいのでまとめておく。新しい制作会社に引き継ぐとき、これがあると話が速い。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ドメイン名 | |
| ドメイン管理会社(レジストラ) | |
| ドメイン名義 | 自社 / 制作会社 / 不明 |
| ドメイン有効期限 | |
| サーバー会社 | |
| サーバー名義 | 自社 / 制作会社 / 不明 |
| CMS | WordPress / その他 / なし |
| FTP情報 | あり / なし |
| データベース情報 | あり / なし |
これを埋めるだけで、状況の9割は把握できる。空欄がある場合でも、わかっている部分だけで十分対応を始められる。
→ 関連記事:ホームページ制作会社が廃業したときの対処法
この記事を書いているFloat Engineeringは、中小企業向けのWeb制作・サイト引き継ぎを手がけています。 サーバー情報の調査から引き継ぎまで、技術的なことは全部こちらで対応します。「何もわからない状態」からでも大丈夫です。