WordPressの保守費用、月額いくらが適正か——内訳の読み方と、保守費をなくす選択肢
WordPressの保守費用の相場は月額5千円〜5万円。何にいくら払っているのか、内訳の読み方と適正価格の判断基準を解説。保守費そのものをなくす「静的サイト化」という選択肢まで。
WordPressサイトの保守費として月額3万円を払っている。年間36万円。でも、何をしてもらっているのかよくわからない——。
この状態の会社は多い。この記事では、WordPress保守費の相場と内訳の読み方、そして「そもそも保守費が要らない構成にする」という選択肢まで書く。
相場:月額5千円〜5万円
中小企業のコーポレートサイト(5〜20ページ規模)の場合、WordPress保守費の相場はおおむねこうなる。
| 月額 | 含まれる内容の目安 |
|---|---|
| 5千〜1万円 | サーバー・ドメイン管理、バックアップ、本体・プラグインの更新 |
| 1万〜3万円 | 上記+軽微なテキスト・画像修正(月数回)、障害時の一次対応 |
| 3万〜5万円 | 上記+定期的な改善提案、アクセスレポート、電話サポート |
| 5万円超 | ECや会員機能など、動的機能の運用を含む場合のみ妥当 |
お知らせとフォーム程度のサイトで月5万円を超えているなら、内訳を確認したほうがいい。逆に、月5千円未満で「保守します」と言っている場合、実際には何もしていない(自動バックアップの設定だけ)可能性がある。
なぜWordPressには保守費がかかるのか
保守費の正体は、WordPressが「動き続けるプログラム」だから発生する作業だ。
- 本体のアップデート。 WordPress本体は年数回メジャーアップデートがある。放置するとセキュリティホールが残る
- プラグインのアップデート。 攻撃の入口として最も多いのがプラグインの脆弱性。使っているプラグインが10個あれば、10個分の更新と互換性確認が必要になる
- 更新後の動作確認。 アップデートでレイアウトが崩れる・機能が止まることがある。だから「ただ更新ボタンを押す」ではなく確認作業が要る
- バックアップと復旧体制。 改ざんや障害が起きたときに戻せる状態を保つ
つまり保守費は業者のぼったくりとは限らない。WordPressという仕組みを選んでいる限り、誰かがこの作業をやらなければならない。払うのをやめて放置すると、改ざんされたWordPressサイトの典型例になる。
契約内容のチェックポイント(名義・著作権・解約条件)はホームページ保守管理契約で確認すべきことに詳しく書いた。
保守費が高いと感じたときの3つの選択肢
1. 内訳を精査して減額交渉する
「月額に含まれる作業の一覧」を書面でもらう。修正対応が含まれているのにほぼ使っていないなら、更新作業のみの下位プランに変える。これだけで月1〜2万円下がることは珍しくない。
2. 保守業者を変える
作業内容に対して明らかに高い、対応が遅い、という場合。ただし移管時にはログイン情報・サーバー情報の引き渡しが必要になる。サーバー情報がわからない場合の調べ方も参考に。
3. 保守が要らない構成に移行する
根本解決はこれだ。サイトを静的構成(Next.js等で構築し、Vercel等で配信)に作り替えると、サーバー上で動き続けるプログラムがなくなるので、「アップデート対応」という作業自体が消える。
- 保守費:ほぼゼロ(ホスティングは小規模なら無料枠〜月数百円)
- 表示速度:構造的に速くなる
- セキュリティ:ログイン画面もデータベースもないので、WordPress向けの攻撃が成立しない
初期費用は10〜50万円かかる。ただ、月3万円の保守費を払っているなら年36万円。移行費用は1〜2年で回収できる計算になる。
どの選択肢が合うかの判断基準は、ピラー記事WordPressをやめたい——理由別の乗り換え先にまとめた。
判断の目安
- 保守費が月1万円以下で、業者への不満もない → そのままでいい。相場として妥当
- 保守費が月3万円以上で、実際の作業がアップデートとバックアップだけ → 減額交渉か業者変更
- サイトの更新が月数回以下で、今後も大きく変える予定がない → 静的サイト化で保守費そのものをなくすのが合理的
この記事を書いているFloat Engineeringでは、WordPressから保守費のかからない静的構成への移行を請け負っています(10万円〜)。 自社サイトも同じ構成で、サーバー保守という作業は発生していません。
今の保守契約が適正かどうかのセカンドオピニオンだけでも受け付けています。